セルフカウンセリング®という心理学(自己発見心理学)に基づいて、企業研修としてコミュニケーショントレーニングを行ったり、コミュニケーショントレーナーの資格取得のためのセミナーを企画運営しているNPOです。このコラムでは、セルフ・カウンセリングにまつわる様々な情報をお伝えしています。
日常生活でセルフ・カウンセリングをどのように活用いただいているのか。事例をご紹介いたします。
私の本当の欲求に気づいて
ところで、子どもの自立を願うのは当たり前のこと、のように思えます。
しかし、ちょっと立ち止まって考えてみると、次男はまだ三歳一か月。
なぜ、私はこんなに次男を幼稚園に行かせようと躍起になっているのだろうか?そんな疑問が沸いてきていました。
私は、次男を幼稚園にいれたいと思った頃のことを思い出しました。
私は結婚してから十数年、ずっと家庭の中に閉じこもっていました。
二十四時間をひたすら家族のために費やしているように思えました。
私は、自分のための自分の時間がほしい、そして、何よりも、外へ出たい、と切に願っていました。
(特に何がしたいと言うこともなかったのですが)
次男が幼稚園に行ける年齢が近づくにつれ、もうすこしで私にも自由な時間が得られる、という思いが膨らみ、その期待が私の心を焦らせたのでしょう。
そして、知らず知らずのうちに、一日も早く、ということになってしまったのだと気付きました。
私は自分の本当の欲求を知って、なんだかスーッと体が軽くなったような気がしました。今更焦ることもないのに、と思えました。
すると、以前夫が言っていたことを思いだしました。
「子どもがいると何も出来ないって言うけど、子どもがいるから出来るってこと、つまり、子どもがいなくっちゃ出来ないことやればいいじゃない」と。
その時私は、そんなの屁理屈だわ、ぐらいにしか思えませんでした。
しかし、子ども達がこんなに私を必要としていると知った今、それがとても新鮮に思えてきました。そうだ、発想の転換をしよう!と思い付きました。
すると不思議なことに、次々と色々な案が浮かんできました。
私が今まで抜け出せなかった欲求不満が、私の欲求を真正面からしっかり見つめられたことによって解消されたことは、私にとって非常に大きな驚きでした。
そして、新しい道が開けたことは、私が予想もしなかった嬉しい出来事でした。
母親に受け入れられて初めて、外へ出る勇気が沸く
この出来事があってから、長男はお腹が痛いと言わなくなりました。そして、今よりも私とおしゃべりすることが多くなりました。
次男はこの後まもなく、元気に喜んで幼稚園に行くようになりました。
僕が幼稚園に行っている間、お母さんはお家でちゃんと待っててくれるんだ、ということが、理屈でなく体で理解してくれたのでしょう。
私はこの一連の出来事を通じて、子どもは年齢に関係なく、常に親(母親)の愛情を確かめ、受け入れられていることが分かって初めて、心も落ち着き、外へ出ていく勇気も沸いてくるのだな、と痛感しました。
この「セルフ・カウンセリング」で、ほんの日常の一こまからたくさんの発見ができることに、改めて驚きを感じています。
出展:長男の乱暴な言動は私が原因だった 梅田 節子さん
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