モノサシにかかわるエピソード②

セルフカウンセリング®という心理学(自己発見心理学)に基づいて、企業研修としてコミュニケーショントレーニングを行ったり、コミュニケーショントレーナーの資格取得のためのセミナーを企画運営しているNPOです。このコラムでは、セルフ・カウンセリングにまつわる様々な情報をお伝えしています。

 

モノサシにかかわるエピソード

                 生江規子(東京都)

*私のモノサシ 「困っている人を助けること」

困っている人を助けるのは当たり前でしょ…という気持ちの中に、私の思い込みや決めつけ、

自己評価の思いが入っていることに気づいたのは、セルフ・カウンセリングに出会ってからでした。

思い込みが強くて、その結果挫折感や納得できない思いが残った、というエピソードを思い出しました。

エピソード②

高校生の頃は、熱心にJRC(青少年赤十字団)の活動をしていました。

赤い羽根や歳末助け合いなどの募金活動や、施設の慰問などがおもな活動で、なぜか一年中折り紙で千羽鶴を折っていました。

ある日ほかのクラスの知らない男子生徒から、一緒に募金活動をしようと誘われました。

そのころ起きた災害で被害を受けた地域の援助をするということでした。

打ち合わせの会合にも参加することになりました。

行ってみると、高校生だけでなく大学生や大人の人たちもいて、熱心な話し合いが行われていました。

私は聴いているだけでしたが、これまでの活動と比べて、より社会的に認められる活動をするのだという高揚した気持ちになっていました。

私は代表役を引き受け、腕をふるってポスターを描いて校内に張り出しました。

いざ募金活動を始めようとした時、職員室に呼び出されました。

学年主任の先生から言われたのは「あの募金は政治的な団体が関わっているから、すぐ止めるように」ということでした。

「でも、これは困っている人や地域の援助をするための…」と言いかけた私に、先生は大きな声で「人を助けてる場合か?!目の前にある自分の受験を考えろ!!」と怒りました。(受験にとても熱心な学校でした)

私の態度が反抗的だと思われたのか、父親も呼び出されるという結果になりました。

そしていつの間にか、協力してくれていたJRCの友だちも、私を誘った男子生徒も私の周りからいなくなっていました。

「人を助けてる場合か?」という先生の言葉に似たことは、よく耳にします。

「日本にも困っている人がたくさんいるのに外国に援助するのか?」とか「まずは身の回りの困っている人を救うほうが先でしょ」などです。

そのような言い分を聞くと、あの時の職員室での納得できない思いや、反論できないもどかしさや情けなさ、苦い気持ちがよみがえってきます。

 

エピソード①②③の出典は、2023年7月27日第24回交流と学びの会発表原稿より

 


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コメント: 2
  • #1

    東 由紀子 (月曜日, 07 10月 2024 13:44)

    大学時代は、ESSに所属していました。模擬店に参加したりしていました。活動としてはもっと頑張るように言われていました。ホームステイの受け入れや観光案内をしていました。懐かしい思い出です。

  • #2

    生江規子 (月曜日, 07 10月 2024 16:14)

    東 由紀子 様
    コメントありがとうございます。
    学生時代から語学に関わる活動をされていたのですね。楽しく懐かしい思い出ですね。
    活動を通して新しい経験にワクワしたり、いろいろな人との出会いを楽しまれたことと思います。これぞ青春!ですね。