【花瓶を割ったのは誰だ!壊した犯人にさせられて(2)】 中村紀典  

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写真はイメージです(PhotoACより)

こんにちは。

セルフカウンセリング®という心理学(自己発見心理学)に基づいて、企業研修としてコミュニケーショントレーニングを行ったり、コミュニケーショントレーナーの資格取得のためのセミナーを企画運営しているNPOです。

 理事、監事がセルフ・カウンセリングに関わって感じた各人の感想、思いつき等 あくまでも個人としての自由な意見・考え方をブログでお伝えしています。セルフ・カウンセリングを学ぶ上で、皆様の参考になれば幸いです。

今回の担当は前回に続き、理事の中村紀典さんです。

 

【花瓶を割ったのは誰だ!壊した犯人にさせられて(2)】 中村紀典                   

最近、あの忌まわしい事件は、なぜ起きたのか解明したく、セルフ・カウンセリングをしてみました。

 記述を進めると私の欲求は<犯人は俺でないと言いたい>で、相手欄(級友たち)の欲求は<叱られたくない>となりました。決して<中村をいじめたい>は出てきませんでした。

 そうです。級友たちは、<花瓶を割ったので、先生に叱られたくない>と思って、自己評価不安に陥ったのだと思います。その不安を解消するために級友たちは集団でヤリクリをして、たまたま教室に入ってきた私の責任にしたのだと思います。

 また当時、犯人に仕立てられた私は自己評価不安に陥り、この件を親兄弟に話さなかったり、以後問題が起きても、自分のせいにされたくないと思って用心するというヤリクリをしてきたことに気づきました。このために私の心の中では<俺は花瓶を割っていない>という強い思いが大人になっても続いたのだと気づきました。

" 当時から70年以上たって、ようやくこのような心のカラクリに気づいたのです。気づいた結果、<俺は花瓶を割っていない>という強い思いにこだわることは、私にとって意味のないものになり、心が解放され気にしなくなりました。と同時に、あの事件は、物事を慎重に詳細に考えるという私の性格形成に一部寄与したのではと気づきました。まさに、私の長年のこだわりが、一瞬に氷解した感じでした。

 今回セルフ・カウンセリングをすることで、心に刻まれた昔の垢がまた一つとれた感じです。セルフ・カウンセリングが、またもや小さな幸せを運んできてくれて爽快な気分です。

(注)”自己評価不安”:自己を肯定したい欲求が満たされない又は満たされないと予想されるときにおこる”心の落ち着かなさ”。これを逃れるために自然に”ヤリクリ”が生ずる。(完)

 

 

 4回連載をお読みいただきありがとうございます。

 1回目:【日常生活は、一瞬一瞬葛藤への対応の連続だ!】 

 2回目:【投資で儲けれないのは心の問題】 

 3回目:【花瓶を割ったのは誰だ!壊した犯人にさせられて(1)】

 4回目:【花瓶を割ったのは誰だ!壊した犯人にさせられて(2)】

 

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コメント: 2
  • #1

    東 由紀子 (月曜日, 07 11月 2022 10:15)

    花瓶の事件は、深く心を傷つけたと思います。でも、恐らく級友も理解してくれるのではないでしょうか?トラウマにならないことを祈っています。

  • #2

    投稿者中村紀典より東さんへ (月曜日, 07 11月 2022 14:45)

    コメントありがとうございます。不思議と級友を恨んでいませんし、その時誰がいたのかも覚えていません。またその時、私の言うことに耳を傾けずに私を叱った先生の名前も忘れています。
    ただ、<俺は絶対に花瓶を壊していない>ということは、忘れませんでした。
    でも、今回投稿に機会をいただいて、いままで心の中にしまっておいてことを、一気に吐き出すように書いたら、何かスッキリした気分になりました。
    あの事件が、私にとって悪く作用した面と、慎重に考えるという良く作用した面があったと思いました。人の話は、よく聞いてから判断しようという気に改めてなりました。ありがとうございました。