こんにちは。
セルフカウンセリング®という心理学(自己発見心理学)に基づいて、企業研修としてコミュニケーショントレーニングを行ったり、コミュニケーショントレーナーの資格取得のためのセミナーを企画運営しているNPOです。
セルフ・カウンセリングに関わって感じた各人の感想、思いつき等 あくまでも個人としての自由な意見・考え方をブログでお伝えしています。セルフ・カウンセリングを学ぶ上で、皆様の参考になれば幸いです。
前回に引き続き、専任講師の牧野妙子さんです。
「ココロとカラダをスッキリ!」 (その5)
◇前回までのあらすじ
貸したつもりだった本を、あげた、と勘違いされてしまった雪子さん。
相手から、お礼のメールが来た時、雪子さんは「喜んでいただけて良かったわ」と本心とは違う返信をしてしまいました。
雪子さんは、この時の気持ちをセルフ・カウンセリングしてみました。
すると、雪子さんの中に、葛藤が生じていたことに気づきました。
「返して、と言いたい」という気持ちと、「相手との関係を悪くしたくない」という気持ちがぶつかり合っていたことに気づいたのです。
雪子さんは、無自覚的に、相手との関係を優先して、相手に返信していたことに気づきました。
◇大切なのは葛藤を自覚すること
本心と違ったことを言ってしまうとき、私たちの中には葛藤が生じています。
本心を言いたい、という気持ちと、本心を言いたくない、という気持ちが対立して、ぶつかり合っています。
その葛藤に、私たちは、無自覚です。
無自覚のうちに、自分の本心を抑えて、別の言葉を口にしています。そんな時、私たちの心にはモヤモヤした気持ちが生じます。
このような葛藤が生じた時には、自分の中にどのような葛藤が生じているかを、ちょっと立ち止まって、見つめてみることが大切です。
◇ 自分で選んだと自覚することで納得できる
どんな気持ちとどんな気持ちがぶつかっているのか、両方を言葉にして捉えることができると、それだけで気持ちが落ち着きます。
その上で、今、この場では、どちらを優先するのかを考えてみます。
無自覚のうちに、どちらかの思いを抑えるのではなく、自覚して、自分でどちらかを選択するのです。
無自覚のうちに、どちらかの思いを抑えると、私たちは、自分以外の何かに自分の思いをガマンさせられた、と感じます。それは、私たちにとってストレスになります。
けれども、自分の意志で、どちらかを選んだ、と納得することができれば、それはストレスにならないのです。
◇ 対話によってコミュニケーションを深めることもできる
また、ちょっと立ち止まって、自分の気持ちを見つめる事で、心のゆとりが生まれます。
すると、葛藤する両方の気持ちを活かした関わり方も発想できるようになることもあります。
雪子さんの例で言えば、「貸したつもりだった」ということを伝えたとしても、「メモの書き方が悪かったよね。ゴメンナサイ」と謝ったり、「本の好みが同じ友人がいて、嬉しいと思っているの」という気持ちを伝えたりすることで、茜さんとのコミュニケーションは、より深まるかもしれません。
セルフ・カウンセリングの方法で、自分の気持ちを見つめる事で、ありのままの気持ちをそのまま見つめるということができます。
本心とは違ったことを言ってしまった、と感じた時は、ちょっと振り返ってその時の自分の気持ちを見つめてみませんか?
(専任講師 牧野妙子)
5回連載をお読みいただきありがとうございます。
「ココロとカラダをスッキリ!」(その5)
コメントをお書きください
三田典子 (水曜日, 18 1月 2023 10:46)
ブログ〈なるほどぉ〉と思いながら読ませていただきました。
家族との交流でも葛藤はありますが、家族以外の方との場の方に葛藤が多いと気づきました。
言葉を吟味しながら本心を伝えれば、恐れていることは起きない可能性もあると思ました。それも相手の気持ちに委ねるのですからちょっとドキドキというところです。
きっと、相手も葛藤していてドキドキかもしれません。
ありがとうございました�
三田典子 (水曜日, 18 1月 2023 10:48)
失礼いたしました。
コメントが消えたと思い、再度書きましたら、すでに送られていました。
牧野先生ごめんなさい。
三田典子さんへ 牧野妙子より (水曜日, 18 1月 2023 11:55)
三田典子さん
今回もコメントを有難うございます。自分の気持ちをよく見つめて、心のなかに生じている葛藤に気づけると、言葉を吟味しながら本心を伝えていくこともできますね。よく読んで理解していただきありがとうございます。
これからも自分の気持ちを大切に見つめていきましょう。